ジェームズ一世とシェイクスピアの生涯が交錯した10年に光を当てる新番組
英国王一座のシェイクスピア
-SHAKESPEARE THE KING'S MAN-
- 規 格: DVD(英語音声/日本語字幕版)全3巻(各巻60分)
英文スクリプト付
- 制 作: 英国 Digital Rights Group 2012年 国内発売 2014年
- 本体価格: 3巻セット 100,000円 分売各巻 40,000円
- 注文番号: GLDRG-010
- 高い評価を得た『1599』と『Contested Will』の著者であり、米国コロンビア大学教授で著名なシェイクスピア学者でもあるジェームズ・シャピロが、ジェームズ一世の治世の最初の10年とシェイクスピアのキャリアを再評価するこの画期的なシリーズでプレゼンターを務める。
- 英国の文化・政治史の中でなぜか軽視されてきたこの一時代、英国の宗教と政治の未来が危機に瀕していた時代を蘇らせる。
- この危機感と新世界への誘惑こそが、ジェームズ一世時代の人々のクリエイティブで野心的な想像力を支え、後世の人々に比類なき戯曲、詩、科学、探検、聖書訳といった財産を残してくれたのである。
- そしてシャピロは作品を通じてこの時代を鋭く洞察したシェイクスピアが、この時代で最も明るい輝きを放つ星であったことを証明する。
- 40代を迎え、文学的実力のピークに達した劇作家は新しい統治者と新世紀を理解しようともがいていた。
- このシリーズでは、セントポール大聖堂、バンクサイド、ホワイトホール、ハンプトン・コート、シオボールドの家、ブラックフライアーズやシルバー通りなど、この時代の出来事とシェイクスピアに大きな影響を与えたロンドン内外の重要な場所に視聴者を案内する。
- またリサ・ジャーディン、ジョナサン・ベイト、チャールズ・ニコル、ゴードン・マクミラン、ケヴィン・シャープら第一線の歴史家や文学者と共に絵画や貴重な資料を閲覧し、物語を探検する。
- ジェームズ・シャピロは著書『1599』で読者を興奮させた巧みな語り口で番組を進めていく。
- 作品と時代を引き立てながら結びつけるのに、彼ほどの適任者はいない。
- シャピロはジェームズ一世時代の業績を忘却の彼方から引き出し、「英国王一座のシェイクスピア」を蘇らせてくれるだろう。
第1巻 不安に満ちた門出
Incertainties
1603年のエリザベス一世崩御にともなう、社会と文化に影響を与えた不安からスタートする。内戦と宗教戦争が現実の可能性として浮かび上がり、ロンドンでは黒死病が猛威を振るい、劇場が閉鎖されていた。しかし王位を得るために侵略の準備をしていたスコットランド王ジェームズは、戦争を起こすこともなくエリザベス一世の後継者となった。彼はベン・ジョンソンを政治色の強い祝賀に取り込んで宮廷内の不和を解消し、またプロテスタントの植民地の将来に不安を抱く清教徒たちをなだめるために尽力した。また即位後まもなく、シェイクスピアと仲間の俳優たちを王立一座に任命している。
第2巻 両義性の時代
Equivocation
1605年から1607年にかけて矢継ぎ早に戯曲を発表し、国王の演劇への飢えを満たしたシェイクスピアがどのように時代の要請に応えたかを探っていく。これらの戯曲は当時の最も緊迫した問題を取り上げている。『マクベス』は火薬陰謀事件の後に書かれており、『リア王』で取り上げられた王国の分断は、ジェームズ一世がイングランドとスコットランドを共通の旗の下に統一しようと奮闘して失敗したことを反映している。また驚くほど時事性の高い『アントニーとクレオパトラ』は、ジェームズの前任者でカリスマ性を持つエリザベス一世への高まる郷愁を描いている。この2年間はおそらくシェイクスピアの作家人生で最も生産性の高い時期だろう。
第3巻 後世への遺産
Legacy
ジェームズの悩み多き時期を取り上げる。彼は1610年に財政と赤字削減問題で議会と衝突し、これが後の内戦につながった。最初の10年の終わりに何よりも暗い影を落としたのは若き王太子ヘンリーの悲劇的な死であった。この深刻な打撃に対し、著名な作家たちからの頌詞や壮麗な音楽が寄せられた。シェイクスピア晩年のロマンスには死者、特に子供がよみがえる場面が多いが、それは悲嘆に暮れるジェームズ一世には起こりえない奇跡だった。また第3巻では、多くの人々にとって意外であろうシェイクスピアの一面が明らかになる。