7つのケースで考える生命倫理 全7巻
終わりのない生命(いのち)の物語
- 規 格: DVD(日本語版) 全7巻(全83分)
- 制 作: 丸善出版株式会社 2013年(制作協力: 株式会社電通テック)
- 本体価格: 7巻セット 245,000円 分売各巻 35,000円
- 注文番号: MP-1313
⇒ 印刷用PDFファイルはこちらから(2190KB/別ウィンドウで開きます)
総監修:
赤林 朗(東京大学大学院医学系研究科 教授)手島 恵(千葉大学大学院看護学研究科 教授)
監修:
鶴若 麻理(聖路加看護大学 倫理学・生命倫理 准教授)佐藤 雅彦(大正大学 講師/浄心寺住職)
仙波 由加里(桜美林大学 加齢発達研究所 客員研究員 スタンフォード大学フリーマンスポグリ研究所 客員研究員)
ご利用いただきたい方々
◎医科大学・薬科大学・看護大学・福祉大学での講義で
◎大学の哲学・倫理学・宗教学・心理学の授業で
◎介護・看護・福祉系専門学校での授業で
◎中学・高校の倫理の授業で
◎公共図書館や生涯学習センターの常設資料として
◆特典 ユーザーズガイド(PDFデータ)
全DVDに、各Caseのあらすじや、ディスカッションポイント等をまとめた「ユーザーズガイド」が所収されています。パソコン(PC)で閲覧ください。 医療技術の進展に伴い、私たちは多くの恩恵を受けるとともに、その一方で、様々な倫理的問題に直面するようになりました。本作は、そのような問題と私たちがどのように向き合っていけばよいのかを考えられるよう、7つの短編映画で構成されています。 映画はすべて、私たちの人生-「生・老・病・死」にかかわることです。日本の文化や価値観に根差した、現代社会が抱える様々な問題-出生前検査、リビングウィル、エンド・オブ・ライフケア、AIDチルドレン、不妊治療、認知症高齢者の医療、小児脳死移植を取り上げています。 この映画には、敢えて結末を設けませんでした。そうすることによって、視聴者のひとり一人が、自分、家族、友人などの人生に照らし合わせつつ、幅広い視野で自由に考えることができます。そのことが創造的なアプローチを生みだし、倫理的感受性を高める一助となると考えたからです。 |
Case 1 わたしたちの選択【出生前検査】 12分
36歳のさちは、ようやく待望の妊娠を迎えた。ある日の定期健診の超音波検査で、胎児の後頚部浮腫を指摘され、染色体異常の疑いがあると言われる。もし心配なら出生前検査を受けることもできると言われ、遺伝カウンセラーに相談する。検査を受けるべきか否か、受けたとしてもその結果を知ってどうするべきか、夫婦は思い悩む。Case 2 白い遺言状【リビングウィル】 12分
良夫(58歳)は、数か月前に父を亡くした。良夫の父は人工呼吸器が装着され、胃ろうによる栄養補給をしていた。良夫は延命医療を続けたことが、父のために本当に良かったのかと思い悩む日々が続いていた。そんなある時、リビングウイル(生前の遺言状)の存在を知る。自分の終末期医療について予め元気なうちに考え、備えておきたいと思う良夫の気持ちを、妻(由美)や娘(優子)は、真剣にとりあおうとしない。Case 3 生きてゆく理由【エンド・オブ・ライフケア】 11分
伊藤(55歳)は末期の前立腺がんで、頚椎転移のため四肢麻痺もあり、予後3、4ヶ月と診断された。妻とは死別し、子どももいない。遠方の弟とも疎遠である。がんによる身体的苦痛は、薬によってマネジメントできつつあり、このまま経過をみようと担当医は考えているが、担当看護師の渡辺は、感情を表わさず暗い伊藤の表情に引っ掛かりを覚えている。そんなとき、伊藤は渡辺にあることを依頼する。監修協力: 川村 三希子(札幌市立大学 看護学部教授)
Case 4 知りたくて【AIDチルドレン】 10分
大学院生の俊介(25歳)は年男の自慢の息子であり、俊介も父を慕い、二人は仲のよい父子である。しかし俊介は、以前から自分が父親に似ていないと思っており、ある日恋人の真希にもそう言われてしまう。そんな時、AID(非配偶者間人工授精)の存在を知り、自分はもしかしたら、父親以外の誰かから精子を提供してもらって生まれてきた子どもではないかとの疑念を抱く。俊介の本当のことを知りたいと思う気持ちは高まってゆき…。Case 5 見えない終止符【不妊治療】 12分
43歳の雅恵は8年間、不妊治療を続けている。人工授精、体外受精などを試してきたが、待望の子どもは授かっていない。身体的にも精神的にも負担を感じている中、孫の誕生を期待し続けている母・弘子から提供卵子の利用を提案される。雅恵は最初、抵抗を覚えるが、母親なりの思いもあることを知り思い悩む。夫の誠と話をするが、卵子提供を受けるべきか、もし利用した場合、生まれた子どもにはどう伝えるか、二人の悩みは尽きない。Case 6 ある家族の事情【認知症高齢者の医療】 10分
和子(80歳)は、脳梗塞の後遺症による脳血管性認知症を抱えながら、長男(博)夫婦と暮らしていた。ある日、検便で潜血が混じり、精密検査が必要になった。結果は、直腸がん。他の部位への転移はなく、範囲も限定的なことから、医師は手術による積極的治療をすすめる。博の姉の紀子は手術すべきと主張。一方、和子の介護をする妻の苦労を見ている博は、手術に反対し意見がまとまらない。家族の意向で和子の治療が決められてゆく…。監修協力: 亀井 智子(聖路加看護大学 老年看護学 教授)
Case 7 ぬくもりの境界線【小児脳死移植】 16分
駿(10歳)は、下校途中に突然の事故に遭い75時間が経過し、「脳死とされうる状態」と診断された。両親と祖母は、身体が温かく今にも目を覚ましそうな駿の状況を受け入れることができない。色々な思いが錯綜する中、移植コーディネーターの話を聞くことになった。駿の身体を傷つけたくない母の久美子、あの世で、生まれ変わった時を心配する祖母の節子。人を助ける仕事がしたいと言う駿の言葉を思い出す父の健一…。監修協力: 加部 一彦(愛育病院 新生児科部長)
推薦の言葉
日本医学哲学・倫理学会 会長 小出 泰士
臓器移植、不妊治療、終末期医療など、生命倫理の諸問題は、現代に生きる私たちにとって決して他人事ではない。いつ自分の身に起こっても不思議はないという意味では、私たち皆の問題である。しかし悲しいかな、人間は、実際に自分の身に降りかからなければ、なかなか真剣に問題と向き合おうとはしない。他人事として、不自然な技術に頼るべきでないと無責任に言うことはいとも簡単である。しかし、それらの問題に向きあわざるをえない人々は、必死に生きようともがき苦しんでいる。生命倫理について考えるとは、この苦しみに共感するところからしか始まらないのではないか。とはいえ、他人の身になって考えよとはよく言うものの、他人の痛みを実感することは、人間にとって容易なことではない。その点、このDVDはドラマ仕立てなので、見る者は登場人物たちの思いにすぐに共感できる。しかもいずれの話も授業で見せるにはちょうどよい長さなので、私も是非活用しようと思う。上智大学生命倫理研究所/グリーフケア研究所 浅見 昇吾
待ちに待った映像教材である。授業等で生命倫理や医療倫理の問題を取り上げるときには、抽象的な理論的対立を描き出すだけでは十分ではない。具体的な状況を踏まえ、白分が当事者になって考えることも重要になる。それゆえ、映像教材が役にたつ。これまでにそうした教材がなかったわけではない。約20年前にカナダでは「生命倫理を考える-終わりのない7編の物語」が作られている。優れた教材で丸善により日本語にも訳されているが、今の日本の状況に合わない側面もある。技術が発展すれば、直面する問題や選択肢もある程度変わってくる。カナダと日本とでは、文化的な状況も異なっている。今の日本に合った映像教材が必要なのである。その期待に応えてくれる教材が刊行された。取り上げられているテーマも適切である。物語もわかりやすい言葉で作られている。それぞれの問題で考慮に入れるべき事柄もよく描かれている。授業等で利用すれば教育効果が確実にあがるだろう。------------------------------------------------------------------------------------------------------------
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本DVDは、学校・会社・図書館等で問題なく利用できる著作権許諾承認済商品です。個人のお客様には販売できません。
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