化学の世界 高校版 全20巻
THE WORLD OF CHEMISTRY: High School Adaptation Version
- 規 格: DVD(英日バイリンガル版) 全20巻(各巻17分)
- 制 作: University of Maryland / バイリンガル版制作 丸善出版株式会社 1991年
- 本体価格: 全20巻セット 225,000円 分売各巻 11,250円
- 注文番号: MP-q101
日本語版監修: 社団法人 日本化学会
翻訳・監修責任: 池本 勲(東京都立大学理学部 教授)/ 戸嶋 直樹(東京大学工学部 助教授)
【シリーズ紹介】
このシリーズは、別商品『ホフマンの化学の世界 全26巻』を高等学校で学ぶ内容に即して20巻構成に再編集した商品となります。
内容紹介
誰でも試みることができるやさしく楽しい実験や、特別の装置を必要とする珍しい実験などを紹介、また、ミクロの世界の現象を精緻なコンピュータ・グラフィックスで分かりやすく解説。
化学の本質的なすばらしさを伝え、化学に興味を抱かせる、化学へのロマンと感動を与えるプログラムです。
1 色 [Color]
まず人間世界にとって不可欠な“化学”に注目させるために“色”を取り上げています。文明史における染料や顔料といった色の使用の歴史的発展をたどり、次いで指示薬、細胞の染色、DNAの研究など分子の世界を知る道具として、色が現在いかに利用されているかを解説します。
2 測定 [Measurement]
測定とは万人に明らかに認められている標準との比較です。測定の精度と正確度を知らずに実験データを討論することはできません。ここでは吸光度により濃度を測定するときの精度と正確度を、河口域の水中の塩分濃度や水銀濃度など、実社会の測定をとりあげて解説します。
3 物質の三態 [States of Matter]
気体の分子運動論とその仮説のいくつかをコンピュータ・グラフィックスを用いて、目に見えない粒子のレベルで分かりやすく解説します。気体の量、容器の容積、温度による圧力の変化や臭素の状態変化などを実験で示し説明します。状態の変化は、天然ガスの輸送や貯蔵、液体窒素による冷凍などに利用されています。
4 モル [The Mole]
モルは、サンプル中の粒子の数を数えるときに使われる単位です。科学者は膨大な数の粒子を取り扱うためにモルを使います。化学式を使ってモルの概念を利用すると多くのことが説明できます。モル概念は、エポキシ樹脂の製造でも大切です。この巻は、モル、化学量論、溶液濃度の三つの内容を含んでいます。
5 原子 [The Atom]
化学の入門コースとしてはもっとも抽象的な原子の概念を、原子理論の歴史的展開と証明実験を用いて分かりやすく解説します。特に、原子模型を用いて電子雲や電子エネルギーの量子化について説明するとともに、最新の研究成果である走査トンネル顕微鏡で原子を見る話にも触れます。
6 周期表 [The Periodic Table]
周期表の発見とその意義を歴史的過程をふまえて紹介します。周期表の構成、族と周期の区別などについて述べ、例えば、アルカリ金属の周期性を水との反応実験を通して説明します。周期表がどのようにガラスの製造に役立つかを、具体的に割れないガラスの実験で示します。7 化学結合 [Chemical Bonds]
いろいろな結合の生じるしくみをコンピュータグラフィックスで解説します。イオン結合、共有結合による個別分子、イオン性物質およびネットワーク状物質の生成、さらに弱い分子間力について論じます。爆発の映像と実験で結合の組替えで莫大なエネルギーが放出されることを説明します。
8 有機化学 [Organic Chemistry]
炭素からできている身近な有機化合物を紹介します。基礎的な炭化水素のメタン、エタン、エチレン(エテン)、アセチレンの模型をコンピュータ・グラフィックスで示し、構造異性体について解説します。また、香料やアスピリン製造の具体例を示します。
9 分子の指紋 [Molecular Fingerprints]
分子は固有のエネルギー量を吸収します。物体による光の吸収を日焼け止めの例を用いて解説し、ビーカーを壊す音を調べて固有振動数の概念を説明します。吸収したエネルギーの測定で、分子の結合の種類や数を知り、固定できるので、分光計を用いたスペクトル-分子の指紋-でコカインを検出することもできます。10 水 [Water]
水という、もっともよく知られた分子性物質を取り上げ、その特異な性質を分子模型を用いて説明し、続いて、極性分子間の比較的強い引力-水素結合-を解説します。この引力のために、水は地球上で固体、液体、気体として存在します。人工雪、塩の溶解、水溶性高分子で水処理などの例が示されます。
11 大気 [The Atmosphere]
大気の生成、現在の大気の百分率組成などがまず示されます。地球上の水の循環や炭酸ガスサイクルについて解説した後、地球環境問題として注目されている温室効果やフロンによるオゾン層破壊の機構を説明します。大気の変化を監視したり、環境問題の解決のためにも化学は重要な役割を担っているのです。12 駆動力 [The Driving Forces]
化学反応が自然に起る例を数多く紹介し、すべての化学変化の根底にある駆動力-低エネルギーと高エントロピーの方向への駆動力-について分かりやすく解説します。過マンガン酸カリウムとグリセリンの発熱反応と、実験台にビーカーが凍りつく吸熱反応を実験で示し、図を使ってその概念を説明します。
13 反応速度 [Chemical Kinetics]
触媒、温度および濃度が反応速度に影響を与えます。反応の種類と条件による速度の違いを説明する例が示され、コンピュータ・グラフィックスを用いて分子運動論と衝突説を分かりやすく解説します。ヒンデンブルク号の災害も、活性化エネルギーを越えて反応が速くなった一例です。
14 触媒 [Catalysts]
触媒を使うと、反応に必要な活性化エネルギー(エネルギーの丘)が低くなるので反応は速くなります。触媒は消耗されず、回収して繰り返し使えるので、製造原価を下げます。産業での触媒利用や実験例が紹介され、不均一触媒の作用機構が模型を使って説明されます。酵素も触媒の一つです。15 酸と塩基 [Acids and Bases]
酸と塩基の性質について総括し、その反応を実験と図形を用いて、プロトンの移動として説明します。また、pH目盛りについても解説します。身近な酸と塩基の反応として、石灰と酸の反応、制酸剤と胃酸の反応および世界的に問題となっている酸性雨の反応などを取り上げます。16 地球の化学 [The Chemistry of the Earth]
溶解、沈澱、平衡、酸と塩基などの化学の知識を動員し、原始地球上での鉱物の堆積と鉱石の分布の機構を映像やコンピュータ・グラフィックスを用いて説明します。ネットワーク状物質である珪酸塩の構造的特長(第7巻「化学結合」参照)や、二酸化炭素と水が関係した洞窟の生成過程についても解説します。
17 酸化と還元 [Oxidation and Reduction]
酸化と還元は電子の移動の結果です。酸化の例として、金属の腐食、マグネシウムの燃焼、および電池の放電を説明し、心臓のペースメーカーに使われるリチウム電池開発のエピソードを紹介します。次に、逆反応である電気分解を説明し、産業界でのアルミニウム製造の例を見せます。
18 金属 [Metals]
金属の特長と用途を紹介するとともに、金属の性質を金属結合の模型を使って説明します。金属は酸化還元反応を利用して鉱石から抽出され、鉄鋼のように合金にして、さらに有効に利用されます。酸化物超伝導体は金属の新しい用途を拓いています。また、資源保護と金属のリサイクリングの重要性も強調されています。19 高分子 [The Age of Polymers]
衣類、飲料容器、コンピュータ、自動車部品、使い捨ておむつ、食品包装など、我々は高分子に取り囲まれています。高分子とは?その原料は?そしてそれはどのようにして作られるのか?
ポリエチレンを中心に、これらを分かりやすく解説します。高分子のリサイクルの問題も提起します。
20 生化学 [Biochemistry]
地球上の生命体は天然の高分子(第19巻参照)であるタンパク質からできています。細胞の機能を決定するうえで重要な役割を担っているタンパク質の酵素を中心に、その構造、毛髪の化学、アミノ酸配列が異なって起こる病気、そして細胞内でタンパク質合成の際のDNAの役割などについて解説します。
【関連商品】
『ホフマンの化学の世界 全26巻』(別ウィンドウで開きます)
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